フロイトあたりでストップしていた心理学をもう一度勉強。後期の授業で認知科学をとるかもしれないし、どうやって人類が認知科学認知心理学にたどり着いたのかも知りたいし、学習理論に興味あるし、ベイトソンの本がよくわからないし。。で、なんだかんだ読んでたら心理学の分岐点っぽい人はやっぱり彼だと思う。


それが行動主義者のワトソン(J.B.Watson,1878−1958)。
彼は従来の心理学の内観(自分の意識体験を自ら観察すること)法の使用や主観性・非科学性を批判して、「刺激が与えられればどんな反応が起こるかを予測し、反応が与えられればそのとき有効な刺激は何かを指摘できるような資料と法則とを明確にすること」を行動主義として主張した。「刺激(stimulus)と反応(respond)」によるS−R心理学。でも、彼の手法は還元主義すぎて非難を浴び、全体的行動や中枢的媒体過程(SとRの間)への関心が高まる(トールマンの学習理論など)。


そんなこんなで新行動主義が台頭する。彼らは「SとRの間に生活体自身の役割(Operant)を評価しようとした。ワトソンの抹消主義の修正といったところかな。この辺は認知心理学につながる重要な考え方のよう。


とき同じくしてドイツでゲシュタルト心理学派が台頭する。彼らの主張は行動主義派のように、内観を主観的として批判するのではなく、従来の心理学の忠実な現象学的観察に基づいていない恣意的説明原理を批判した。そして、還元主義でない全体的な観点として、知覚、記憶、学習、思考の分野にまで広げた。この学派は認知心理学認知科学の発展に重要だったと思われる。


1940代にはフォンノイマンのパソコンやウィーナーのサイバネティックスやシャノンの情報通信論がでてきた。このときに広い意味での情報科学が必要とされる。つまりこんな考え方、生体の行動を「刺激(S)→内部処理(O)→反応(R)」という形で捉えれば、コンピュータの「インプット→情報処理→アウトプット」と類比することができる。これに基づくと人間を情報処理システムとして考えるのは必然。そうなると、人間の心理的機能をコンピュータによってどこまでシュミレートできるかにも興味がいく。


なんだかこのような過程で認知科学認知心理学が分野として発展したようだ。そしてグレゴリーベイトソンの本がやっと解りかけてきた。。