以下の3つのキーワードは、“おたく”、“ひきこもり”、“ネット社会”をとくためのものになると思われる。3つのキーワードをひっくるめたフレーズとして、宇多田ヒカルの詩的世界観から言葉を借りれば、“何にも縛られたくないって叫びながら 絆 求めてる”という、彼女のファーストアルバム『First Love』に収録されている「Give Me A Reason」の一フレーズが最適、というか好きである。秩序や道徳、スノビズムというものからの解放を望みながら、寄り添ってしまう人間の寂しがり屋本能。宇多田ヒカルのいろんな詩を読むと、自我と真剣に向き合ったんだなと感じる。だてにヒッキーというあだ名があるわけではない。

ヘーゲル
ドイツ観念論哲学の代表者。自己が異質な他者の中でいったん自己を見失い、その他者と和解しあうことによってより大きな自己へと生成し、究極的に絶対知へ至る論理を示した。
カント
:超経験的なもの(不滅の霊魂・自由意志・神など)は科学的認識の対象ではなく、信仰の対象とし、伝統的形而上学を否定し、道徳学としての形而上学を意義づけた。
グノーシス
キリスト教の異端思想。人間が肉体・物質世界から浄化され自分が神であることを認識することで救われると説く。



相対的に物事を見るのは大切だけど、絶対的なものへの憧れは消えることがない。表象的な価値と実在的な価値の差はどんどん無くなる。だからこそ、すべてが幻想であるということを証明するツール技術が必要だ。