■
『一万年目の人間圏』松井孝典
ASIN:4898310214宇宙、地球、生命は"冷える"という熱力学的意味に基づいて創られてきたよ。 ほんで熱力学と情報科学はエントロピーという概念で結びついているのね。 「エントロピーが増大する」というときは、熱が拡散し、熱均衡に向かうこと。 これは乱雑さの度合いが増してるということでもあるな。 情報科学でもおんなじだ。 「情報が拡散していくとともに情報の質が落ちる」のをエントロピー が増大するというんだ。 ってことは、"冷えて"分化するということは情報が生まれることで、 構造が生まれるとは情報が生まれるということか。 人間のエントロピーの法則は情報の中に見出せるのではないのだろうか。 人間圏のビッグバンとは、求心力のない個人からなる、どんな構造も 持たない社会。その人間圏を支配するのは混沌と無秩序。 デュルケムの「アノミー」みたいなのかな。